体を鍛えることで兄弟でも別人みたいになる
兄弟とは似ているものである。母も父も一緒なので、似ているのが当たり前だ。特に実家に住んでいる時は、基本的には同じものを食べる。血統も育つ環境も一緒なので、似ていて当たり前なのだ。 しかし、実家を出て、それぞれ暮らし始めると変化が出る。その結果、まるで別人というか、兄弟に見えないレベルに変化するのだ。それを見てみたいと思う。
地主家の兄弟
似ているはずの兄弟でも、「兄弟で違うわね」という現象は多々あることだ。趣味の違いや、収入の格差など、違うところを探せばたくさん出てくるだろう。しかし、血筋は一緒のはずだ。
地主家の兄弟にも大きな違いがある。上の画像は私の弟の「佑亮」だ。兄の私とは大きく異なる。血統も育ってきた環境も一緒のはずなのに、特に最近、大きな違いが誕生しているのだ。
弟は身長が180センチで、兄の私は172センチと弟がデカい。顔もあまり似ておらず、幼い頃から弟の方がモテたのは間違いない。ただ最近はそんな違いなんて、もはや誤差の範囲と思えるほどの違いが生まれているのだ。
弟がムキムキ
弟が筋肉隆々になったのだ。実家で一緒に住んでいる頃の弟はこんなにムキムキではなかった。しかし、今ではムキムキ。一方で兄の私は筋肉の「き」の字も感じない体。「本当に兄弟か!」と心配になるレベルだ。
地主の血筋にムキムキはあまりいなかった。筋肉質にならない血筋かな、と思っていたが違うようだ。鍛えれば、鍛えるほど筋肉がつく、恵まれた血筋なのかもしれない。これで仕事がケーキなどを作るパティシエというのが信じられない。
なぜ鍛えたのか?
弟が体を鍛え始めたのは、2015年4月のこと。それまでの弟は100キロも体重がある、少し不健康な、どこにでもいる男だった。それが今ではムキムキで、体重も70キロと30キロの減量に成功している。
なぜ鍛え始めたのか、それは健康診断で高血圧だったからだ。医者から「この年齢(弟は28歳)で高血圧の薬を飲むのは異常、最悪死ぬよ」的なことを言われたのがキッカケだった。言われた次の日にランニング用の靴を買いに行った。体重は重いのに、フットワークは軽い。
弟はお金がないらしく(これは兄弟で似ている点です)、ジムに通うわけには行かず、自宅で鍛える道を選んだ。日に腕立て伏せ500回、腹筋500回をこなす。天気が良い日は5キロ以上走るそうだ。
さらに食べ物にも気を使い、炭水化物は食べない。鶏肉や納豆を中心に食べ、お腹を膨らませたいときは、キャベツを食べるそうだ。貧乏とストイックが紙一重のような生活だ。「お前、すごいな」としみじみと言ってしまった。
もっと鍛えたい
兄弟でこうも違うのかと、驚く。「将来どうしたいの?」と聞くと、「足を鍛えたい」と言っていた。私はパティシエとして、どうしたいか聞いたつもりだったけれど、体の鍛え具合について弟は答えた。どこを目指しているのだ。
弟はいま自分のケーキ屋を持つために、節約生活をしている。そのため、スポーツクラブには通わず、自宅で鍛えている。しかも、鍛えるための器具もない。ダンベルもなんにもないのだ。ひたすら、腕立てと腹筋をしている。
そのため、若干だけれど、足の筋肉のハリが弱いという問題があるそうだ。もういいだろ、と思うが、もっとムキムキになりたいそうだ。だから、スポーツクラブに行きたいよね、と言う。同じ環境で育ってきた弟が違う目的地に向かいつつある気がした。
体を鍛え始めたら、とことん追求したいらしい。兄としては頼もしいな、と思いながら弟を見ていたけれど、体的にも本当に頼もしい。私が全然筋肉質ではないので、諦めていたけれど、鍛えればこうなれると、希望を感じた瞬間だった。
希望を感じた
弟が体を鍛えているのは知っていた。でも、ここまでなっているとは知らなかった。ちょくちょくLINEで、自分の体の写真を送ってきていたので、見せたいんだな、とは思っていたが、確かに見せたい体だ。 鍛えれば、こうも変わると驚いた瞬間だった。スポーツクラブに通おうかしらと思う。兄として弟に負けたくないのだ。