東京は歩いた方が速いし健康にもいい説
歩いた方が健康にいいのは知っていても、時間がなかったり、面倒だったりで、あまり歩くことがないかもしれない。どう考えたって電車の方が楽だし、速い気がするので仕方がないことだ。 しかし、特に東京では、駅と駅の間隔が近かったり、乗り換え待ちがあったりで、実は歩いた方が速い、という場合も存在する。そんな歩いた方が速い駅と駅を紹介したいと思う。
実は歩ける東京
東京はJRや地下鉄、私鉄など、いろいろな電車が走っており、路線図は実にややこしくなっている。なんとなく近いと思っていて、乗り換えないとダメだったりで、上京したばかりの頃はよく泣かされていた。
地方の感覚からすれば、駅と駅はなんとなく歩けない気がした。駅名が違えばそこは前の駅とは別の街で、もちろん歩いてもいけるけれど、あきらかに電車の方が早く着き、歩くと30分くらいかかることもあるのだ。
ただ東京は異なる。駅名が違っても別の街ではなく、実は近かったりするのだ。乗り換えの必要がある駅から駅なら、実は歩いた方が速い時もある。わざわざ歩くのは面倒だけれど、早く着くなら歩いてもいい気がする。時間の短縮にもなり、ダイエットになるだろう。まさに一石二鳥なのだ。
銀座から築地市場前
高級な街「銀座」から、日本を代表する市場「築地市場」まで、歩いて行くことができる。東京に詳しい方は「当たり前だろ」と思うかもしれないけれど、地方出身の私からすれば、高級なイメージがある銀座から、魚がメインの市場が近いというのが驚きだった。
銀座駅から築地市場の最寄駅「築地市場駅」は、電車では乗り換えの関係で、20分かかるようだ。これならば歩いた方が速い。銀座と築地は若干田舎の人にとっての近所のコンビニ、くらいの距離なのだ。
お上品な品々が並ぶ銀座を横目に築地方面に歩いていく。途中に新橋演舞場があり、そこではジャニーズ事務所のカッコいい顔が並んだポスターが貼ってあった。微妙に体も見えたが、いい体だ。このような体になりたい、と思いながら歩く。
銀座から築地市場の最寄駅「築地市場前」は電車では20分かかるけれど、歩けば15分ほどで到着する。お金もかからず、健康的で、早く着く。いいことだらけなのだ。もう電車に乗っている場合ではないのだ。
築地市場の最寄駅はいくつかあって、「築地駅」もその一つ。銀座からだと乗り換えなく日比谷線一本で行くことができ、乗車時間も4分と短い。ちなみに銀座から築地は歩くとやっぱり15分くらいなので、電車の方が速いのだ。でも、築地市場駅なら歩いた方が速い。ぜひ心の中のevernoteに書いておいて欲しい。
早稲田から西早稲田
早稲田大学で有名な「早稲田駅」から、「西早稲田駅」まで、電車で移動すると実は時間がかかる。早稲田から東西線で「九段下」、九段下から都営新宿線で「新宿三丁目」、新宿三丁目から副都心線で「西早稲田」という道のりで約30分もかかってしまう。
名前的に隣な気がするけれど、遠いのだ。というか、歩いた方が速いのだ。ということで、歩いて早稲田駅から西早稲田駅を目指す。途中には早稲田大学や学習院女子大学などがある。高い建物が少なく解放感があり、歩くのは苦ではない。
女子大の前を歩くと、今までの街の匂いとは異なる気がした。フローラルに近い匂いを感じた。歩いたからわかる発見なのだ。それに電車で移動するよりも早く、さらに健康にいい。素晴らしいではないか。女子大の前では少し若返った気がした。
電車では30分かかる予定が、歩くと19分と、11分の短縮に成功している。しかも、歩くことで健康にもなっている。何て素晴らしいのだ。そして、水分補給は特保! 健康の権化であり、ダイエットの化身だ!
東京ドームから武道館
次は野球やコンサートでお馴染みの「東京ドーム」から、やっぱりコンサートで有名な「武道館」に行ってみようと思う。こんな大きな施設が歩いていけるなんて奇跡なのだ。私が以前住んでいた古賀市では、そもそもコンサートがなかった気がする。
乗り換え案内で調べると、電車を使うと24分ほどかかるようだ。だったら歩こうではないか、である。東京ドームでコンサートを見て、武道館でもコンサートを見る、というコンサートをはしごするときに、役立つはずだ。
昔ならば道がわからなくて迷い、結局電車の方が早かったね、ということがあったけれど、今はスマホがあるので、道がわからなくなれば、Googleマップなどを見ればいい。技術の進歩は先祖代々脈々と受け継がれてきた「歩く」ということにも、プラスが起きているのだ。
東京ドームは家族連れが多かったけれど、武道館に近づくに連れて、同じような服を着ている人が多くなった。大きく分けると服の種類は赤、黄、緑、紫、桃の5色。アイドルのコンサートがあるようだ。誰のコンサートだ、と考えながら歩くのも楽しみの一つである。
電車に乗らずに、歩いてきたら東京ドームから武道館は19分だった。私の家から最寄駅までは20分なので、それよりも近いことになる。こんな大きな施設が近くにある東京に驚く。私が以前住んでいた小倉では、競馬場と競輪場が近かったけど、なんか違う気がする。
桜田門から国会議事堂前
最後は「桜田門」から「国会議事堂前」までを歩いてみたいと思う。桜田門駅は桜田門外の変で有名な場所で、要は皇居だ。国会議事堂前は、その名の通り、国会議事堂がある駅。地方に住んでいる時は、なんとなく離れた場所にあると勝手に思っていたけれど、実は近い。
近いというのは、歩いた時の話で、電車では「桜田門」から有楽町線で「有楽町」、有楽町から日比谷までは徒歩(日比谷と有楽町は歩けるんです!)、日比谷からは千代田線に乗って、国会議事堂前となる。
歩くともっと早く着くのである。何回目になるか分からないけれど、東京は歩いた方が速い移動があるだ。結果、歩くので健康にもよい。東京は健康の街かもしれない。東京は近いのだ。私は東京に住んでいるけれど、最寄駅まで20分と遠いけど。
桜田門から数分歩いたら、国会議事堂が見えた。カップ麺の完成より早く国会議事堂が見えたので、驚いた。地図見れば分かることだけれど、国会議事堂に用事がないので、普段見ることもなく、普通に「ちか!」と驚いてしまった。
国会が見えた時点でゴールでもよかったのだけれど、駅が目的地だから、「国会議事堂前駅」を目指して歩いた。途中では両脇に各省庁が見える。特に思うことはないので、粛々と歩いたら、国会議事堂前駅だった。
電車を使えば17分かかるところを、12分で来ることができた。電車賃も浮いて、電車より早く着き、さらに健康。もはや言うことなしなのではないだろうか。東京はこのように駅から駅が歩けるのだ。だからこそ複雑でたまに迷うんだけどね。
実は歩ける東京
地方出身の感覚からすると、駅名が違えばなんだか遠く感じて、歩けない気がするけれど、東京の場合は駅名が違っても歩けることが多い。上記のように歩いた方が速い場所もいくつもあるし、有楽町と日比谷なんて、ほぼ同じ駅だったりする。地方の場合は歩けるから駅ができないけど、東京ではそんな場所にも駅ができちゃったのだと思う。歩けば健康にもいいし、東京は歩いての移動がいいのではないだろうか。