その辺の雑草で体にいいハーブティを作る
ハーブティというものがある。カモミールやラベンダーなどのハーブを乾燥させ、煮出して飲む飲み物だ。オシャレな飲み物で、かつ使うハーブによって、様々な効能を期待できる。 そんなハーブティに使うハーブは、買わなくても手に入れることができる。ラテン語で「草」をハーブというのだ。ということは、その辺の草もハーブなので、ハーブティは作れるのだ。
ラテン語で「草」は「ハーブ」
ハーブティは体にいい。使うハーブによって様々な効能を期待できる。ローズヒップならば美容によいとされ、カモミールならば、鎮静作用があるとされる。ハーブにはいろいろといいことがあるのだ。
ハーブティと聞くと、春風の吹くデッキや、オシャレなカフェで飲むイメージがある。私のようなオシャレに程遠いタイプの人間には近寄りがたい存在でもある。
そこで自分でハーブティを作ろうと思う。調べてみるとラテン語で草は「ハーブ」というらしい。ということは、その辺の雑草も全てハーブなのだ。しかも、雑草にも効能があるものが存在する。つまりハーブティはその辺の雑草(ハーブ)で簡単に作れるのだ。
ハーブ(雑草)を探す
ハーブ(雑草)を探すべく、新宿にやってきた。新宿にハーブがあるのかは謎だけれど、ハーブ(雑草)があるのは間違いない。ここで効能が期待できるハーブ(雑草)を探そうと思う。
新宿駅の近くで「たんぽぽ」を見つけた。たんぽぽには、便秘やむくみの改善、疲労の回復という効能があるそうだ。どこにでも咲く花だけれど、立派なハーブだ。ビニール袋に採取した。
「野良ドクダミ」を見つけた。ドクダミ茶などでも有名な立派なハーブだ。ドクダミ茶には血液をサラサラにする効果があるらしい。お金を払わないといけないと思っていたが、ドクダミはその辺にも生えているのだ。
蚕の餌として有名な「クワ」を発見した。蚕だけではなく、人間にもいい効果がある。体脂肪を抑制し、ダイエット効果を望めるらしい。その辺に生えている草とか葉とかが、意外とすごいことに驚く。
よもぎ餅などで有名な「よもぎ」もあった。調べてみると「ハーブの女王」とも呼ばれているらしい。ビタミンAがあるので、美肌効果があるそうだ。私は美肌になりたい。これもありがたくビニール袋に入れた。
山形県では「ひょう」と呼ばれ、食べられている「スベリヒユ」。民間薬としても知られており、解熱の効果や、利尿作用があるそうだ。 新宿がハーブだらけ。新宿で「ハーブ、ハーブ」と連呼するのは危険な気もするが、今回はハーブ(雑草)なので、むしろ健全だ。
妻夫木聡、いや「ツワブキ」を見つけた。抗菌性があるそうだ。沖縄の方言では「ちぃぱっぱ」らしい。なんとも可愛らしい。ぜひハーブティに入れたいと思う。かわいさ溢れるハーブティになるのではないだろうか。
漫画「ドラゴンボール」では7個ボールを集めると願いが叶う。誰もが知る「北斗七星」も7個の星からなる星座だ。なにかと「7」という数字は縁起がいい。 そこで、今回のハーブティも7個のハーブ(雑草)を使いたかった。しかし目を引くハーブ(雑草)がなかったので、名前はわからないが、とりあえず、なんか食べても良さそうな雑草を選んだ。きっと問題ないだろう。
ドライハーブを作る
ということで、7種類のハーブ(雑草)を手に入れた。時間にすれば1時間ほどだ。いかにハーブ(雑草)がいっぱいあるか分かったと思う。ラテン語を全面的に信頼しているので、すべてハーブと言えるのが心強い。
綺麗に洗えば、その辺に生えていたとは思えない。買ってきた、と言ってもいいかもしれない。日本人は七草粥などで、雑草を食べるので、ハーブティとて雑草で問題ないのだ。ハーブティというカタカナのオシャレに負けてはダメなのだ。
ハーブティにはフレッシュハーブティという、生のハーブを使うものと、乾燥させたドライハーブを使うハーブティがある。個人的にフレッシュハーブティは癖が強すぎるので、ドライハーブティが好きだ。ということで、採ってきたハーブ(雑草)をドライハーブにする。
ドライハーブを作るのは難しいことではない。もちろん干してもいいし、上記のように、皿にキッチンペーパーをひき、ハーブを並べ、その上にまたキッチンペーパーを乗せ、電子レンジへ。まずは2分、さらに裏返して2分ほど加熱すればドライハーブの完成だ。
ハーブ(雑草)ティ完成!
その辺のハーブ(雑草)で作ったドライハーブが完成した。あとはこれをパックに入れて煮出せば完成だ。水分を完全に失ったハーブ(雑草)はパリパリと崩れやすくなっている。
うっすら緑色のハーブティが完成した。朝まではその辺に生えていた雑草が、採取され、洗われ、乾燥させられ、立派なハーブとなった。ラテン語に頼らなくても「ハーブ」と言って問題ないのではないだろうか。
7種のハーブにより、美容効果、疲労の回復、血液サラサラ、ダイエット効果、利尿作用、抗菌性などが期待できるハーブティとなった。7個目の草もきっと何かしらの効能があるはずだ。 これらを合わせて飲むことで、効能が喧嘩することなども考えられるが、そういうのは一切考えないものとする。ポジティブなのだ。悩まないポジティブという考え方もまた体にいいのだ。
その辺のハーブ(雑草)だったと思えないほどに美味しかった。のどかな感じ。晴れた春の土曜日の田舎の11時頃、みたいな味なのだ。お金を払って飲んでもいい味だ。もちろんお腹を壊すことはなく、なんか健康になった気がした。
その辺のすごさ!
健康食品は高かったりするので、安く楽しみながらできないか、と考えて作ったのがこの「その辺ハーブティ」だった。ラテン語に助けられた気もするが、味は確かなものだった。ハーブティを身近に感じることができるようになったと思う。